学校法人大阪産業大が運営する大阪桐蔭中学・高校(大阪府大東市)の裏金不正流用問題で、第三者委員会(委員長・畠田健治弁護士)は26日までに、簿外で管理していたのは総額5億円に達するとした調査結果を発表した。
同校の発展に寄与した元校長などが関与し、少なくとも約1億2千万円は不正流用しており、第三者委は業務上横領容疑で元校長らの刑事告訴の検討を提言している。
第三者委によると、裏金は保護者が支払った(1)模擬試験の受験料(2)副教材費と実習費(3)検定試験の受験料――から捻出していた。
第三者委は、元事務長が提出した領収書などから確認できた裏金5億円のうち、少なくとも1億2千万円は飲食費やゴルフ代、最高で100万円ほどする高級品のバッグなどの購入に使われていたと認定した。
模擬試験の受験料では徴収した金を学校法人の収入や預かり金として計上せず、学校名義の別口座で管理。約1千万円は受験料としての支出は確認できなかったという。
教材費などとして徴収した金も別の中高名義の口座で管理し、記録が残る2004年以降、元事務長の指示で計約9900万円が引き出されていたという。