大塚家具(8186)は27日午前、都内で定時株主総会を開いた。今回の株主総会では創業者の大塚勝久会長と娘の大塚久美子社長が、それぞれ相手側に退任を求める人事を提案し、経営権の行方が焦点となっている。同社の事業の変遷と最近の主な出来事は以下の通り。
・1969年 大塚家具センターとして創業。本社を埼玉県春日部市に置く
・1980年 ジャスダック市場に上場
・1996年 本社を現在の東京都江東区に移す
・2009年 大塚久美子氏が社長に就任
・2014年7月23日 大塚勝久氏が会長兼社長に就任。久美子社長を解任
・同年12月24日 14年12月期が単独営業赤字になる見通しと発表。10年12月期以来4年ぶり
・2015年1月28日、久美子取締役が社長に復帰。勝久氏は代表権のある会長に就任
・同年2月11日、久美子社長「解任前と同様に、会員制ではなく新たな顧客が足を踏み入れやすいオープンな店舗運営を目指す」とコメント
・同年2月17日、勝久会長が株主総会で自身の取締役再任を求める株主提案を発表
・同年2月25日、勝久会長「自身らを取締役に選任する株主提案を成立させるため、委任状争奪戦(プロキシーファイト)に乗り出す」と表明
・同年2月25日、大塚家具は17年12月期に単独税引き利益を前期の約3倍に引き上げる中期経営計画を発表
・同年2月26日、久美子社長「創業者中心の組織を変える」と記者
会見で説明
・同年2月27日など、大塚家具株が連日で制限値幅の上限(ストップ高)まで買われる
・同年3月4日、東京証券取引所が同社株を日々公表銘柄に指定
・同年3月6日、勝久会長が株主総会の委任状勧誘を開始
・同年3月6日、東証が同社株の信用取引に関する臨時措置を発表
・同年3月6日、勝久会長が年間配当を前期比3倍の120円に増配すると発表
・同年3月10日、米投資ファンドのブランデス・インベストメント・パートーナーズによる大塚家具株の保有比率が従来の10.29%から4.63%に低下
・同年3月11日、大塚家具の従業員持ち株会は株主総会の人事に関する議案に議決権を行使しないと決定。自主投票に。
・同年3月14日までに、議決権行使助言大手、米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)が会社提案に賛成と意見表明
・同年3月20日、業界団体の家具経済同友会が勝久会長を支持と表明
・同年3月25日、フランスベッドホールディングスが勝久会長を支持〔日経QUICKニュース(NQN)〕