特定秘密保護法の運用を監視するため衆参両院に新設した情報監視審査会が30日、それぞれ初会合を開いた。委員各8人が秘密保全の宣誓書に署名した後、衆院は自民党の額賀福志郎元財務相、参院は同党の金子原二郎氏を会長に互選した。
審査会は政府から独立した監視機関が必要として、2014年6月の国会法改正で設置が決まった。与野党対立のあおりで、昨年12月の特定秘密保護法の施行から3カ月遅れの始動となる。
首相は毎年、有識者で構成する情報保全諮問会議の意見を踏まえて国会に運用状況を報告する。情報監視審査会は政府による特定秘密の指定・解除が不適切と判断した場合は是正勧告する法的権限がある。政府が安全保障に著しい支障を及ぼす恐れがあると判断すれば勧告を拒否できる。