シャープは30日、不振の太陽電池事業について蓄電池などと組み合わせたシステムとして販売を拡大すると発表した。太陽電池単体では価格競争が激しい。住宅などを対象に省エネにつながる高付加価値のシステムとして提案していく。
太陽電池を含むエネルギーソリューション事業部門の売上高に占めるシステム品の比率を現在の15%から2018年3月期に50%に引き上げる考えだ。
同社のエネルギーソリューション事業は15年3月期の売上高が2800億円、営業損益が50億円の赤字となる見通し。5月に発表する再建策で合理化の対象となっている。同事業担当の向井和司常務執行役員は30日の記者会見で「(太陽電池事業の)構造改革は進んでいる」と語った。16年3月期については「かなりの確率で黒字化する」とし、事業を継続する方針を強調した。