【ニューヨーク=杉本貴司】米調査会社オートデータが1日まとめた3月の米新車販売台数は、前年同月比0.6%増の154万5802台だった。販売店の営業日数が前年より1日少ないため微増にとどまったが、3月としては2007年(154万2229台)以来、8年ぶりの高水準となった。ガソリン安の恩恵を受けやすい大型車の好調が目立った。
前年実績を上回るのは13カ月連続。3月は営業日1日あたりの販売台数を年率換算した数値が1715万台だった。今年に入って初めて1700万台の大台を突破し、2014年実績(1652万台)を大きく上回った。
販売実績を車種別にみると、大型車の好調が際だった。小型車が中心の「乗用車」は4.3%減と2カ月連続でマイナス。減少幅は前月から2.9ポイント広がった。一方でSUV(多目的スポーツ車)やピックアップトラックなど「小型トラック」は5.3%増えた。13年6月から2年近く、小型トラックが乗用車を上回る状態が続いている。
商品群がこれら大型車にほぼ限られるFCAUS(旧クライスラー)は1.9%増と、米3社の中で唯一伸ばした。
日本勢で健闘が目立ったのが4.9%増のトヨタ自動車だ。ただ、トヨタは3月から低金利ローンを活用した全米規模の販促を継続している効果が大きいようだ。高級車「レクサス」が8.6%増で3月として過去最高の販売台数を記録した。「カローラ」や「RAV4」などの小型車も伸ばした。
同様に販促に力を入れ始めている韓国・現代自動車も9.9%増と大幅に伸ばした。5.3%減だったホンダを抜いて米販売で6位に浮上した。