3日のアジア株式市場はイースター休暇により休場が多かった。通常通り開場した中国の上海株式市場は3日続伸した。証券監督当局は2日、過去最大となる30社の新規上場を認可した。新規上場の増加による株式需給悪化懸念をこなして、上海株は7年ぶり高値を付けた。上海総合指数の3日終値は前日比1%高の3863と心理的節目の4000に迫る。
証券監督管理委員会は2日、上海・深圳合計で計30社の新規上場を認可したと発表した。これまで監督当局は株式相場への影響を避けるため、認可を一定ペースに抑えてきた。過去最多となる30社をまとめて認可したのは、急ピッチで相場が上昇し、ある程度の需給悪化懸念を無視できるようになってきたためだ。
なかでも投資家の楽観姿勢を印象づけたのは、深圳証券取引所のベンチャー企業向け市場「創業板」だ。30社中17社が創業板への上場認可だったが、株価指数は3日、同1.4%上昇し2510と過去最高値を更新した。平均PER(株価収益率)は100倍近くまで上昇している。
「応募が上限額に達した」。上海東方証券資産管理は3月30日から4月14日までを予定していた株式ファンドの募集を4月1日で締め切った。企業業績の減速とは裏腹に、中国の株式投資人気は盛り上がっている。(上海=土居倫之)