原子力規制委員会は8日、敷地内の断層調査が続いている関西電力美浜原子力発電所3号機(福井県)について、活断層かどうかの結論を待たずに再稼働に向けた安全審査を進めることを決めた。これまでの検証から、活断層と認定される可能性は低く、断層問題が審査の支障になることはないと判断した。
美浜原発は日本原子力発電の敦賀原発(福井県)などとともに、敷地内に活断層が走る恐れが指摘されてきた原発の一つ。仮に活断層の場合は安全審査にも大きな影響を与えるとみられていた。
外部の4人の有識者を交えた検証では、活断層の可能性を示す明確な根拠は見つかっていない。最終的な評価は出ていないが、審査を進めても問題はないと判断した。
美浜3号機は2016年末に運転開始から40年を迎える原発で、関電は3月に安全審査を申請した。さらに老朽化の影響を調べる別の審査も必要で、両方に合格しないと廃炉が濃厚となる。