【ワシントン=芦塚智子】米テキサス州の連邦地裁のハネン判事は7日、オバマ政権の移民制度改革に対する差し止め命令を維持する判断を下した。オバマ政権は同判事が2月に出した差し止め命令の執行延期を求めていたが、同判事は「差し止め命令の判断は正しかった」として申し立てを却下した。
オバマ政権はこれとは別に、差し止め命令の取り消しを求めてルイジアナ州の連邦控訴裁判所に提訴しており、17日に弁論が開かれる予定。裁判の最終決着には時間がかかる見通しで、改革実施は遅れを余儀なくされそうだ。
差し止め命令を受けているのは、オバマ大統領が昨年末に発表した大統領権限で不法移民の一部を強制送還の対象から外す措置。テキサスなど26州が、議会を通さない措置は大統領の権限を逸脱しており違憲などとして提訴した。