東北大学の中沢徹教授らは、進行すると失明につながる緑内障について、眼球の奥の組織を観察することでより正確に診断できる可能性を突き止めた。病状の進み具合によって奥の組織の厚みに違いがあった。病気の早期発見が期待できるという。
成果は米科学誌プロスワンに16日、掲載された。
研究グループは、眼球の奥で視神経と眼球がつながる部分にある「篩状板(しじょうばん)」という組織に注目した。健康な人と早期の患者、進行している患者それぞれ20人ほどで厚みに違いがあるかを観察すると、病状が進行するに従って厚みが薄くなった。
緑内障は気づかないうちに発症している人も多い。眼球にかかる眼圧の高さから見つかることもあるが、日本人では眼圧が正常でも緑内障になる人がいる。