【ロサンゼルス=共同】海洋哺乳類の所有や販売を禁じている米国で鯨肉を客に提供したとして、海洋哺乳類保護法違反の罪に問われた米国籍のすし職人、ヤマモト・キヨシロウ被告に対し、ロサンゼルスの連邦地裁は18日、保護観察2年と5千ドル(60万円)の罰金の有罪判決を言い渡した。
被告は、すしネタとして鯨肉を提供したとして2010年に訴追された。ロサンゼルス近郊サンタモニカの高級すし店「ザ・ハンプ」で働いていた。
米メディアによると、10年のアカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞受賞作で、日本のイルカ漁を批判した米映画「ザ・コーヴ」の制作者らが09~10年、ザ・ハンプの店内をビデオで隠し撮りしたことなどから事態が発覚した。
判決によると、被告は米政府が絶滅危惧種に指定しているイワシクジラを提供、200時間の地域奉仕活動も命じられた。被告は法廷で「反省したい。申し訳ない」と日本語で述べた。
今月4日にはもう一人のすし職人、ウエダ・ススム被告に対しヤマモト被告と同様の判決が言い渡された。