【NQNニューヨーク=横内理恵】米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は22日に講演し、米金融政策の先行きに関して「予想通りに景気の改善が続けば、年内のどこかでフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標の引き上げと政策の正常化を始めることが適切になる」との認識を示した。
1~3月期の米実質国内総生産(GDP)速報値の伸びが前期からほぼ横ばいにとどまるなど、足元で米景気の減速が鮮明になったことについては「異例の寒波や西海岸港湾のストライキなど様々な一時的要因が広く経済活動を押し下げた結果だ」と指摘。そのうえで「これらの弱さは単に統計上のノイズ(雑音)かもしれない。(今後は)経済指標も良くなっていくと期待している」との見通しを示した。
一方で、米景気が安定して回復していくには様々な向かい風が残るため「利上げを始めた後、金融政策を正常化するペースは緩やかになるだろう」とも語った。