【NQNニューヨーク=古江敦子】2日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は反発した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の7月物は前日比1.06ドル高の1バレル61.26ドルで取引を終えた。外国為替市場でドルが主要通貨に対して下落し、ドル建てで取引される原油の割安感に着目した買いが入った。サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相が需要の持ち直しに言及したと伝わったことも買い材料となった。
ヌアイミ氏が1日に「原油の需要は持ち直しており、供給は減っている」と述べたと米メディアが報じた。需給の緩みが解消に向かっているとの受け止めから、先物に買いを誘った。7月物は一時61.58ドルと、期近物として5月13日以来の高値を付けた。
3日に米エネルギー情報局(EIA)が発表する石油在庫統計で、原油在庫の減少が続くとの観測も買いにつながった。
石油輸出国機構(OPEC)が5日に開く定例総会について、市場では現状の生産枠を維持するとの観測が多い。「生産枠の維持は相場に織り込み済み」との声が聞かれた。
ガソリン、ヒーティングオイルは反発した。
一方、金先物相場は反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で、取引の中心である8月物は前日比5.7ドル高の1トロイオンス1194.4ドルで終えた。外国為替市場でドル安・ユーロ高が進み、ドルの代替投資先とされる金には買いを促した。
銀は反発。プラチナは8営業日ぶりに反発した。