【NQNニューヨーク=横内理恵】2日の米株式相場は小反落した。ダウ工業株30種平均の終値は前日比28ドル43セント(0.2%)安の1万8011ドル94セントだった。ギリシャの債務問題を巡る不透明感が相場の重荷となった。欧州株安につれた面もあり、ダウ平均の下げ幅は一時115ドルに達した。
ギリシャが欧州連合(EU)などからの金融支援を受けるための交渉期限が6月末に迫っている。ギリシャのチプラス首相が支援を受けるための財政改革の新提案をEUなどに提出したことが報じられた。協議進展への期待感から、買い戻しが優勢になる場面もあった。ただ交渉の行方を見極めたいとして、買いの勢いは続かなかった。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も反落し、同6.405ポイント(0.1%)安の5076.524で終えた。
業種別S&P500種株価指数(全10業種)では「公益事業」など5業種が下げた一方、「エネルギー」など5業種は上昇した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約7億3000万株(速報)。ナスダック市場は約16億7000万株(同)だった。
アナリストが投資判断を引き下げた半導体のインテルが下落。新車販売が減ったフォード・モーターは安い。製薬のメルクや金融のゴールドマン・サックスも下げた。
一方、四半期決算が市場予想を上回った医療機器のメドトロニックが小幅高。決算が増収増益だったディスカウントストアのダラー・ゼネラルも上げた。5月の新車販売台数が増えたゼネラル・モーターズ(GM)も高い。航空機のボーイング、建設機械のキャタピラーも買われた