みずほ銀行の元行員らが同行から融資金を詐取したとされる事件で、元行員らが役員を務める測量会社「協立測量」(破産)が、2007年以降に総額約20億円を同行など2行からだまし取ったとみられることが3日、警視庁捜査2課への取材で分かった。経営難の中、融資金の詐取を繰り返し、債務の返済などに充てていたとみている。
同課が詐欺容疑で逮捕したのは、みずほ銀の元行員で協立測量の元役員、丸峰順市容疑者(57)や同社の実質経営者、阿部善宏容疑者(55)ら5人。
同課によると、丸峰容疑者は03年にみずほ銀行を退職し、協立測量に入社。融資を受けられるか、阿部容疑者に助言していたとみられる。
5人の逮捕容疑は09年10~12月、協立測量が受注した測量業務の請負代金を約20倍に水増しした虚偽の契約書をみずほ銀行荻窪支店に提出し、請負代金を担保にして約4億5千万円の融資を受けて詐取した疑い。
同課によると、丸峰容疑者ら2人が容疑を否認し、阿部容疑者ら3人は認めている。