東京エレクトロンは19日午前、都内で定時株主総会を開いた。同社は4月に半導体製造装置で世界トップの米アプライドマテリアルズとの経営統合を撤回している。東哲郎会長兼社長は「昨年の総会で承認をいただいた株主の期待に応えられなかった」と謝罪した。
午前10時に始まった総会の冒頭、東会長兼社長は統合撤回について「鋭意準備を進めてきたが、米司法省との認識の溝が埋まらず断念した」と述べた。
ソフトバンクも同日、都内で株主総会を開いた。孫正義社長(57)が「最重要な後継候補」とするニケシュ・アローラ氏(47)の取締役選任や、社名を「ソフトバンクグループ」に改める定款変更など4議案すべてを可決した。孫社長は「世界を中心に戦略的にグループ展開をするソフトバンクになりたい」と述べ、海外企業への投資を加速する方針を示した。
孫社長はアローラ氏について「後継者の筆頭候補」と改めて表明し、「彼とチームを組んでさらに事業を拡大したい」と語った。今後の重点分野としてインターネット・オブ・シングス(IoT)、人工知能(AI)、スマートロボットの3つを挙げた。
アローラ氏は取締役選任後にあいさつし「これから多くの困難と機会があるだろうが、孫社長のもとでベストを尽くしていきたい」と語った。