【台北=共同】台湾・新北市の遊園地でのイベント中に噴射したカラーパウダーに引火し、約500人がやけどをした火災で、入院していた台湾人女性(20)が29日、死亡した。病院が明らかにした。火災による死者が確認されたのは初めて。女性は全身に重度のやけどを負い、集中治療室(ICU)で治療を受けていた。他にも約200人が重傷で治療が続いている。
一方、消防当局者は同日、出火場所を舞台の正面下部付近とほぼ特定したと明らかにした。近くにあったパウダーを飛ばすための機器からの風に火があおられ、空中のパウダーに瞬時に燃え広がった「粉じん爆発」が起きたとみられる。当局はパウダーの成分分析も行う。
イベントでは舞台の出演者や観客らが喫煙していた姿が目撃されており、たばこが出火原因との見方が出ているが、当局者は「機器からの漏電などの可能性もなお排除できない」としている。
イベント会場は、人工的に波をつくるプールの水を抜いた場所に設置。観客をコの字に包む形で高さ約2メートルの舞台などをつくり、パウダーが観客側に集まりやすい構造だった。