福岡県中間市で2012年、建設会社社長だった男性を銃撃し重傷を負わせたとして殺人未遂罪などに問われた暴力団工藤会系組幹部、福田伸也被告(41)と藤野義光被告(38)の控訴審判決で、福岡高裁は29日、両被告を無罪とした一審判決を支持し、検察側の控訴を棄却した。福崎伸一郎裁判長は「犯人と相当強く推認されるが、決定的証拠が薄い」と述べた。
両被告は捜査段階から無罪を主張。凶器の拳銃は見つかっていない。検察側は福田被告に無期懲役、藤野被告に懲役20年を求刑していた。
判決後、中田和範・福岡高検次席検事は「予想外の判決であり、内容を精査の上、適切に対応したい」とコメントした。
両被告は、中間市の路上で男性を銃撃し、全治約3カ月の重傷を負わせたとして起訴された。