【NQNニューヨーク=神能淳志】25日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は続伸した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の11月物は前日比0.79ドル高の1バレル45.70ドルで取引を終えた。米景気の先行きへの期待が高まり、原油需給の緩みが解消に向かうとの見方から先物には買いが優勢だった。
米商務省が発表した4~6月期の国内総生産(GDP)確定値は実質の前期比年率で3.9%増えた。改定値から0.2ポイント上方修正されたほか、市場予想(3.7%増)を上回った。米景気の順調な回復が続き、原油需要が戻っていくとの見方から先物に買いが入った。
米石油サービス会社が公表した米国での油田開発に使う掘削設備(リグ)の稼働数は4週続けて減少した。原油生産が減り、需給の緩みが解消に向かうとの観測も相場を支えた。
ガソリンは3日ぶりに反発し、ヒーティングオイルは反落した。
ニューヨーク金先物相場は3日ぶりに反落した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である12月物は前日比8.2ドル安の1トロイオンス1145.6ドルで終えた。米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が24日の講演で年内に利上げする意向を改めて示したため、金先物には市場からの資金流出を警戒した売りが先行した。
外国為替市場でドルが円やユーロなど主要通貨に対して上昇し、ドルの代替投資先とされやすい金には売りが出た。4~6月期の米実質GDP確定値が市場予想を上回って増えたほか、欧米の株式相場が上げたことも安全資産とされる金の売りにつながった。
銀は3日ぶりに反落し、プラチナは反落した。