【NQNニューヨーク=古江敦子】25日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が反落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の3月物は前週末比1.85ドル安の1バレル30.34ドルで終えた。新たな取引材料に乏しい中、先行きの需給の緩みを見込んだ売りが強まった。通常取引後の時間外取引では下げ幅を広げ、節目の30ドルを割り込む場面があった。
世界最大の石油会社、サウジアラビア国営のサウジアラムコのファリ会長が原油・ガスの生産に向けた投資を減らしていないと述べたと伝わった。供給過剰が長引くとみた売りを誘った。
米東部地域での前週末の大雪を受けて暖房向け燃料の需要増が原油相場を押し上げるとみられていたが、影響は限られた。市場では「積雪でドライバーが減り、ガソリン消費が滞ったのが重荷になったようだ」(フューチャーパス・トレーディングのフランク・レシュ氏)との指摘があった。
ガソリンとヒーティングオイルは3営業日ぶりに反落した。
金先物相場は3営業日ぶりに反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で、取引の中心である2月物は前週末比9.0ドル高の1トロイオンス1105.3ドルで終えた。米株式相場が下げ、リスク回避目的の買いが入った。
米連邦準備理事会(FRB)が26~27日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利を据え置くとの見方が多い。金市場への資金流入が続くとの観測が先物買いにつながった。29日発表の昨年10~12月期の米国内総生産(GDP)速報が低調な結果になるとの予想も相場を支えた。
銀は3営業日ぶりに反発した。プラチナは大幅に3日続伸した。