経済産業省が30日発表した8月の鉱工業生産指数(2010年=100、季節調整済み)速報値は前月比0.5%低下の97.0だった。低下は2カ月連続。QUICKがまとめた民間予測の中央値は1.0%上昇で、市場予想を大きく下回った。マシニングセンターなど機械関連の輸出がアジアを中心に減少した。経産省は生産の基調判断を「一進一退で推移している」から「弱含んでいる」に下方修正した。
基調判断は約1年ぶりの弱い表現となった。9月の予測指数も0.1%の上昇にとどまり、7~9月期は4~6月期に続いて2期連続で減産になる見通しとなった。
8月の生産指数は15業種のうち10業種が前月から低下し、5業種が上昇した。はん用・生産用・業務用機械工業が3.2%低下した。輸送機械工業も普通乗用車の生産抑制により0.7%低下した。電子部品・デバイス工業も1.0%低下した。
出荷指数は前月比0.5%低下の95.7だった。在庫指数は0.4%上昇の114.1、在庫率指数は6.1%上昇の119.1だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕