厚生労働省は8日、工業技術や建設、調理などの分野で優れた技能を持つ技術者150人を2015年度の「現代の名工」に選んだと発表した。
対象は、東日本大震災で津波に遭った岩手県宮古市の酒蔵を途絶えさせなかった同県の杜氏(とうじ)、辻村勝俊さん(78)、縫い目を目立たせずに薄手の羽織を仕上げる技術を持つ東京都の和服仕立職人、山田操さん(74)、神社に納める金属鏡を手作業でつくる京都市の鏡師、山本富士夫さん(66)ら。
名工の表彰制度は、技術者の地位や技能向上を図ることが目的。技術を通じて産業の発展に貢献したことなどを要件に、都道府県知事や業界団体の推薦があった人から厚労相が選ぶ。近年は毎年約150人を表彰しており、賞金は10万円。〔共同〕