安倍晋三首相は11日午前の参院予算委員会で、憲法改正について「大規模災害が発生した緊急時は、国家や国民の役割を憲法にどのように位置付けるかは極めて大切な課題だ」と述べ、緊急事態条項を設ける必要性を指摘した。そのうえで「新しい時代にふさわしい憲法のあり方について国民的な議論が深まるように努めていきたい」と語り、憲法改正への意欲を改めて示した。
北朝鮮による日本人拉致被害者らの再調査に関し「調査開始から1年以上たった今も拉致被害者の帰国が実現していないことは非常に遺憾だ」と言及。「日朝合意に基づく迅速な調査を通じ、一日も早い全ての拉致被害者の帰国を実現すべく、引き続き最大限の努力をしていく」と強調した。
森山裕農相は環太平洋経済連携協定(TPP)について「重要農産物5品目について適切な措置の検討を進めている。現場の不安に寄り添い、政府一体となり万全の国内対策を講じたい」と述べ、国内の産業対策を急ぐ考えを示した。
自民党の山谷えり子、渡辺猛之両氏への答弁。