第一生命保険が13日発表した2015年4~9月期の連結決算は、純利益が前年同期比10%増の1351億円だった。上期として10年の株式上場来で最高益を更新した。銀行窓口で取り扱う外貨建て貯蓄性商品の売れ行きが好調だった。2月に買収手続きを終え、今期から連結対象となった米プロテクティブ生命も収益押し上げに貢献した。
売上高にあたる保険料収入は8%増の2兆7900億円、本業のもうけを示す基礎利益は17%増の2780億円だった。
銀行窓口での保険販売が堅調で、16年3月期の経常収益を前期比2%減の7兆960億円に上方修正した。日本生命保険が7月に取り扱いを始めた外貨建て保険の売れ行きも好調で、銀行窓口を舞台とした保険販売が熱を帯びている。
ただ経常利益と純利益は5月に公表した期初予想を据え置いた。人気が高いオーストラリアドル建ての保険について、豪経済の不調で金利が下がれば保険金支払いに備える責任準備金で会計上の費用が発生する可能性があるためだ。都内で記者会見した川島貴志取締役は「(減速感を強める)中国経済の先行きによっては豪経済に大きな影響がある」と警戒感を示した。