日本のノーベル賞受賞者5人が9日午前、首相官邸を訪れ、安倍晋三首相に科学技術予算などに関する提言書を手渡した。国際的競争が激しくなる中で、研究開発関連の予算を政府として十分に確保する必要があるなどと訴えた。安倍首相は、提言をしっかり受け止めると応じたという。
訪れたのは野依良治、利根川進、田中耕一、赤崎勇、天野浩の各氏。提言書には山中伸弥氏や今年のノーベル賞を受賞する梶田隆章、大村智両氏らも名を連ねた。
政府は来年度から5年間の科学技術政策の基本指針となる「第5期科学技術基本計画」をとりまとめる作業をしている。研究開発への政府投資を、国内総生産(GDP)比1%とする数値目標を設定できるかが焦点になっている。