出版大手のＫＡＤＯＫＡＷＡは25日までに、作家の谷津矢車さんの新作小説「からくり同心 景 黒い好敵手」の内容を担当編集者が無断で改変したとして、角川文庫での同作発売を中止すると発表した。

広報担当者によると、発売前の原稿を確認していた谷津さんが改変を指摘し、登場人物のせりふなど当初の原稿と異なる箇所が多数発覚した。

前作で今年８月に刊行されたシリーズ第１作「からくり同心 景」にも同様の改変があったため絶版を決め、初版１万部の回収を始めた。

谷津さんは同社を通じ「なぜ編集者がこんなことをしたのかと憤慨する」とのコメントを出した。同社は「深く反省し、編集者の指導を徹底して再発防止に努める」としている。〔共同〕