日英両政府は8日、都内で外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開き、共同声明を発表した。北朝鮮の核実験を「深刻な脅威」と非難し、国連安全保障理事会の決議採択に向けた連携を確認。中国による南シナ海での人工島造成に反対する立場で一致した。防衛装備品協力で、人体を銃弾から守る防弾チョッキの共同研究を始めることで合意した。
会談は岸田文雄外相と中谷元・防衛相、英国はハモンド外相とファロン国防相が出席。中谷氏は北朝鮮の動向について「情報の収集、分析、警戒監視に万全を期す。英国とも情報交換し連携していく」と強調。ハモンド氏は協議後「いまだに核拡散の脅威があることの表れだ」と述べた。
共同声明では、自衛隊と英軍が互いに給油や輸送業務を提供できるようにする物品役務相互提供協定(ACSA)を早期に締結する方針を確認。2016年中に日本で航空自衛隊と英空軍のタイフーン戦闘機の共同訓練を検討することを申し合わせた。日英の共同訓練を円滑にする枠組みづくりを探ることも合意した。