国交正常化60周年に当たり、今月26~30日に予定している天皇、皇后両陛下のフィリピン訪問の日程が固まり、8日の閣議で報告された。両陛下は首都マニラで歓迎式典や大統領主催の晩さん会などに出席するほか、太平洋戦争の戦没者慰霊のため、双方の慰霊碑や戦没者墓地を訪問される。
太平洋戦争の激戦地だったフィリピンでは日本人約51万8千人が戦死し、100万人以上のフィリピン人が犠牲になった。今回の訪問は国際親善が目的だが、両陛下の強い意向で戦没者の慰霊も日程に盛り込まれた。
宮内庁によると、両陛下は26日に政府専用機でフィリピンに入り、青年海外協力隊員と面会される。27日は大統領府のマラカニアン宮殿でアキノ大統領との会見などに臨み、フィリピン人戦没者が眠る無名戦士の墓で供花される。夜はマラカニアン宮殿で大統領主催の晩さん会に出席し、お言葉を述べられる。28日は日系人らと懇談される。
29日はカリラヤに日本政府が建てた「比島戦没者の碑」で供花し、ロスバニョスの国際稲研究所も視察される。30日に政府専用機で帰国される。