元航空幕僚長・田母神俊雄氏(67)の資金管理団体で多額の政治資金が使途不明になっている問題で、2年前の東京都知事選後に田母神氏の陣営幹部や支援者ら少なくとも7人が計約520万円を受け取っていたことが朝日新聞の取材で分かった。東京地検特捜部も同様の事実を把握しているとみられる。一連の現金配布には、業務上横領や公職選挙法違反(買収)の疑いがあり、特捜部は詰めの捜査をしている模様だ。
関係者によると、田母神氏が立候補して落選した2014年2月の知事選後、選挙対策本部事務局長は現金を配布する対象者のリストを作成。総額は計2千万円にのぼった。
陣営幹部はこのリストをもとに現金を配布。受け取りを断った人もいたが、少なくとも7人が、それぞれ現金数十万~200万円を受領し、総額は約520万円にのぼった。7人には、選対の事務局長や資金管理団体の会計責任者も含まれていたという。