北朝鮮が15日早朝に発射した中距離弾道ミサイル「ムスダン」について、米国防総省のデービス報道部長は同日の会見で、「東岸の通常の発射場ではない場所から発射された」と語り、事前探知が難しい移動発射台が使われたことを明らかにした。ただ、「破滅的な失敗だった」とする分析を示した。
ミサイルの形式について、デービス氏は「これまでに公開されている移動式だ」と述べるにとどめた。移動式は迎撃が難しく、ムスダンの射程は3千キロを超え、グアムなど米領の一部を射程に収めることから、米側は警戒を強めている。
アーネスト米大統領報道官はこの日の会見で、「北朝鮮による挑発に強く抗議する」と語った。さらなるミサイル発射に備え、米軍のミサイル防衛システムをアジア地域に重点的に展開していると明らかにし、「アジアの同盟国、とりわけ韓国と日本の防衛をより強化する」と強調した。(ワシントン=峯村健司)