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「認知症ではなく、人を見て」 胸に残った患者の言葉

作者:佚名  来源:asahi.com   更新:2016-4-22 11:08:24  点击:  切换到繁體中文

 

写真・図版


昨年7月に亡くなったリチャード・テイラーさんを追悼する講演=21日、ブダペスト


■認知症の国際会議・取材日記@ブダペスト


介護とわたしたち


特集:認知症社会


開会式は、現地時間の21日午後5時半から始まりました。コンサートホールにも使われるという扇形の会場に、登壇者の声が力強く響きました。


まずあいさつに立ったのは、会議を主催する国際アルツハイマー協会(ADI)のチェアマンを務める、グレン・リーさん。「この会議を、認知症に関わる人同士の関係を豊かにする機会にしてほしい」と呼びかけ、聴衆は大きな拍手で応えていました。


この日、特に印象に残ったのは、自らも認知症患者でありながら、認知症患者たちをつなげる国際組織の立ち上げに携わリ、昨年7月に亡くなったリチャード・テイラーさんを追悼する講演でした。


登壇者の男性も認知症を患っているそうです。男性は、講演を手伝おうとした人を丁寧に断り、自分で手元に用意した原稿を指でなぞりながら、リチャードさんについて話しました。


講演の中で、リチャードさんの生前の映像が紹介されました。「(認知症を患ったことで)今日の自分は昨日の自分とは違うかも知れない。だが(認知症を含めた)全てが私自身なんだ」と。ありのまま、認知症であることを受け止めてほしいというメッセージでした。少し低い声と柔らかな口調でした。


ビデオが終わり、文字で映されたメッセージは「認知症ではなく、人を見て」。残されたリチャードさんの言葉のひとつひとつが、胸に残りました。(浜田知宏)




 

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