北朝鮮は6日、朝鮮労働党大会に合わせて平壌市内の電線工場を外国からの記者団向けに公開した=AP
北朝鮮は第7回朝鮮労働党大会を開くにあたり、大勢の外国の記者団を日米などから招いた。平壌を訪れた日本のテレビ局によれば、10カ国前後から120余人が招かれたという。
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北朝鮮はこれまで、新築した高層アパート群や国際空港などのほか、金日成(キムイルソン)国家主席や金正恩(キムジョンウン)第1書記ゆかりの場所の撮影を許可。一方で、党大会会場への取材は認めていない。
平壌市民や韓国政府などによれば、高層アパートの場合、北朝鮮当局が地区や職場単位で建築計画と期限などのノルマだけを提示。地区や職場の関係者らが、「金主(トンチュ)」と呼ばれる新富裕層から建築資金を集めて建築している。
また、電力不足のため、エレベーターは朝夕の出勤時間しか動かず、冷暖房や水道の供給も不十分といい、高層階への居住を嫌がる市民も多いという。国際空港の新ターミナルの建築工事も資金不足から大幅に遅れた。
北朝鮮は外国の記者団に対し、こうした指摘についての説明はしていない模様だ。(ソウル=牧野愛博)