タカタは9日、2016年3月期決算の純損益が、従来予想の50億円の黒字から、130億円の赤字になる見通しだと発表した。赤字は2年連続。エアバッグの不具合問題でリコール費用が想定よりかさんだ。11日に決算を発表する。
ただ、現時点の決算見通しで予想するリコール関連費用は一部にとどまる。同社は今月、米当局と最大4千万個のエアバッグ部品の追加リコールで合意した。リコールは世界で累計1億個を超え、費用は1兆円規模に膨らむ可能性がある。こうした費用は今回の見通しには含まれていない。タカタと自動車メーカーとの間でリコール費用分担のあり方はまとまっておらず、同社は「費用を合理的に算出できない」としている。(榊原謙)