2007年1月の事故では、奥の軽乗用車が手前の落石に衝突した=島根県提供
島根県邑南町(おおなんちょう)の県道で今月4日、通行中の軽乗用車を直径約1メートルの落石が直撃し、助手席に乗っていた山口大1年、栗原優奈さん(18)が死亡する事故があり、道路を管理する県は9日、同じ道路で9年前にも落石事故があったと発表した。
落石が助手席を直撃、女子大生が死亡 島根の県道
県警によると、現場は山間部の片側1車線の道路。今月の事故を受けて調査した県によると、2007年1月8日午前6時5分ごろ、今回の現場から約170メートル西側で、路上の落石に軽乗用車が衝突。運転していた男性(当時53)があごや胸にけがをした。
現場付近は約20年前に落石などの危険で対策がいるとした県内約2100カ所のうちの一つ。01年に防護用ネットを設けたが、沢があるなどでネットが張れない場所があったという。
07年の落石はネットのない場所で発生。事故後、前後60メートルを調べ、崩落現場にモルタルを吹き付けるなどの対策をとった。だが、今回の落石現場はネットもモルタル吹き付けもされていなかった。県は「危険箇所は経過観察が大事。防災専門家らで近く設ける事故防止委員会で議論していただく」としている。