1959年に来日したチェ・ゲバラは、急きょ日程変更して広島を電撃訪問した アメリカのオバマ大統領が27日、広島を訪問します。実は、これまでにもヒロシマを訪れた著名人はたくさんいます。キューバ革命の伝説的英雄、チェ・ゲバラは急きょ日程を変更して、広島へ足を伸ばし「悲痛な言葉」を残しました。原爆資料館で資料に見入ったマザー・テレサ。慰霊碑の碑文をかみしめた「レッド・ツェッペリン」のジミー・ペイジ……。被爆地で語られた言葉を集めました。 【写真多数】他にムヒカ氏、ワレサ氏も…被爆地・広島を訪れた著名人 特集:オバマ米大統領、広島へ ■冷戦崩壊後、あの「大物」指導者が アメリカと並ぶ核大国の指導者だった「大物」も、今から20年以上前、広島に来ています。旧ソ連の崩壊後、1992年に夫婦で訪れたゴルバチョフ元大統領です。「ゴルビー」の愛称で知られる彼は、こんなメッセージを資料館に残しています。 【ゴルバチョフ元大統領】 《「歳月がヒロシマの悲劇の痛みを和らげることはできませんでした」 「このことは決して繰り返してはなりません」 「私たちは原子爆弾の犠牲者のことを決して忘れてはなりません」》 ■革命家は親子2世代で キューバ革命の伝説的英雄、チェ・ゲバラは半世紀以上も前に訪れていました。革命政権が成立した直後の1959年7月に来日し、池田勇人通産相(当時)と会見した後、予定になかった広島訪問を強く希望したといいます。 1泊して慰霊碑に献花、資料館や原爆病院を訪れました。「君たちはアメリカにこんなひどい目に遭わされて、怒らないのか」と言い残したことが有名です。カメラ好きで知られ、本人が爆心地近くで撮影したモノクロ写真が見つかっています。 広島行きを強行したのは、多数の人びとを一瞬で殺傷した原爆の残虐性に関心をもっていたからではないかといわれています。 また、その足取りを追って、長女アレイダ・ゲバラさんも2008年に来日、広島で講演しました。ゲバラの死後、母親から「平和のために闘うためにはここを訪れるべきだ」と記した(広島訪問時の)絵はがきを見せられたそうです。 【チェ・ゲバラ】 《「痛ましいのは原爆が投下されて14年たった今年も後遺症で多くの人が亡くなっていることだ」 「資料館では、胸が引き裂かれるような場面を見た」(帰国後キューバの新聞に寄稿)》 革命の同志、キューバのフィデル・カストロ国家評議会議長(当時)も2003年3月に広島を訪問。資料館で「このような野蛮な行為を決して犯すことのないように」と記帳しました。帰国後、このようなメッセージを広島市に届けました。 【カストロ議長】 《「何百、何千万の人々があの地を訪れるべきだ。あそこで起こったことを人類が真に知るために」 「あの攻撃はまったく必要のないもので、モラル上も正当化できない」 「日本国民は一言も恨みを発しなかった。それどころかそのようなことが2度と起こらないよう平和を願う記念碑を建てた」(帰国後に国会で演説)》 ■法王やマザー・テレサ、ダライ・ラマも 1945年8月6日午前8時15分。広島に落とされた原爆は、14万人もの命を一瞬で奪いました。ローマ法王のヨハネ・パウロ2世(81年)、ノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサ(84年)、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世(95年)、世界的な宗教者やノーベル平和賞受賞者らも続々と訪れ、祈りを捧げてきました。 【ヨハネ・パウロ2世】 《「過去を振り返ることは、将来に対する責任をになうことです」 「ヒロシマを考えることは、平和に対しての責任を取ることです」》 【マザー・テレサ】 《「ヒロシマに多大な苦痛をもたらした恐るべき罪悪が二度と起こらないよう、神がわれわれ一人ひとりを愛するように互いに愛し合いましょう」 「愛と祈りの行為が平和の行為であることを忘れないようにしましょう」》 【ダライ・ラマ14世】 《「(平和記念資料館の印象について)本当におそろしい広島の模様をそこで見た」 「核兵器が、絶対的な権力を持っており、激情にかられ理性の入る余地のない人たちの手に入ったらどうなるのか」 「非武装化された世界を目指すべきだ。そのためには、私たちの世代がそのための考えをとりまとめなければならない」》 ■英国から「レッド・ツェッペリン」、米国の巨匠監督 戦後70年という節目の夏に訪れたのが、英国の伝説的ロックバンド「レッド・ツェッペリン」のギタリスト、ジミー・ペイジさんです。平和記念公園で慰霊碑に献花しました。 1971年、初来日の際にメンバーとともに広島を訪問。被爆の悲惨さを感じ、心に強く訴えかける体験だったといい、再び訪れたそうです。 【ジミー・ペイジ氏】 《「戦後70年間、広島が被爆したことは全世界の人の心にあり続けた。平和を祈りたい」 「(「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」という碑文について)犠牲者の気持ちを思い、いまを生きる私たちが平和を守るということですね」》 「プラトーン」「JFK」などの社会派映画で知られる巨匠オリバー・ストーン監督は2013年8月、原爆ドームや資料館を訪れました。 見学後、「私自身、最初は原爆投下の正当性を信じていた。広島を忘れてはいけない。正しく記憶しておく必要がある」と語っています。インタビューでは、核廃絶を実現するために若い世代へメッセージを送りました。 【オリバー・ストーン監督】 《「いまここであの日の瞬間、爆風を感じている」 「瀕死(ひんし)の被爆者がさまよっていた。父と母の姿も見えた。川に浮き沈みする遺体も見えた」 「(米国の歴史を批判する)僕たちの主張は、米国の大手メディアは受け入れない。時々無力感を感じる」 「私の最大のメッセージは、真実を学んでほしいということ。若者に関心を高めてほしい」 「若い世代は、広島についてもっと学ぶべきだ。僕だって5、6年前まで広島の歴史を知らなかった」》 ■オバマ大統領、何を語るか オバマ大統領は伊勢志摩サミット閉幕後の27日、広島を訪問します。ただ、2009年に「核兵器のない世界」を訴えたプラハ演説のように、広場などで多くの聴衆を集めた大々的な演説は予定していないといいます。 今回の訪問について、核廃絶を求める活動を続け、オバマ氏を支持してきた米俳優マイケル・ダグラスさんは「彼が米国大統領として決断したことを幸せに感じている。(広島で)核廃絶について強い言葉を発することを望むし、そう期待している」と話しました。 現職の米大統領としては史上初の被爆地訪問で、何を語り、どんなメッセージを発信するのか。世界の注目が集まります。(西村悠輔) |
ゲバラが残した「悲痛な言葉」 オバマ氏は広島で何語る
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
中国の若者の輪郭:雇用に最も注目するのは?
中国の若者の輪郭:不動産価格・教育に一番関心あるのは?
第14次五カ年計画期間に中国の高齢者が3億人以上に
中国の家電業界にほとばしる新たな活力
変化する女性の消費観 女性を得た者が市場を獲得
中国、2020年欧州特許庁での特許出願が過去最多に
習近平国家主席とガイアナ大統領が電話会談
習近平国家主席とトリニダード・トバゴ首相が電話会談
天津市、スマートエネルギータウンが完成
全水深有人潜水艇「奮闘者」号、三亜市で引き渡し
「凍結期」続く中国大陸部最大の塩湖 青海省
知的財産権の保護を強化し続ける中国
中国代表、米英豪に人権問題を利用した内政干渉の停止を促す
中国1-2月の主要経済指標が大幅増 今年の経済のスタートを読み解く
中国、芸能人は一度の薬物犯罪で永久追放?公安部がコメント
中国、2020年に農村部にUターンして起業した人が1010万人に
モルディブが中国製新型コロナワクチンの緊急使用を承認
中英米などの科学者、3億年前の不思議な木を発見
中国は11年連続で世界一の製造大国 そのよりどころは?
在日本中国大使館:中国製新型コロナワクチンを接種した人の訪中に便宜
中国2月の一線都市不動産価格は前月比上昇幅が縮小
中国1-2月の工業付加価値額、実質増加率35.1%に
中国1-2月の物価上昇率がマイナスに
中日韓スマートシティオンラインシンポジウムが開催
若者がオンライン有料知識コンテンツにお金を払うのはなぜか?



















