会見で元素周期表を手にする森田浩介九州大教授=9日午前11時5分、埼玉県和光市、関田航撮影
理化学研究所のチームが発見した新元素の名称案が「ニホニウム」と発表されたのを受け、チームの代表者である森田浩介九州大教授は9日朝、埼玉県和光市の理研本部で会見を開き、「税金で続けられている研究。感謝をこめて日本にちなんだ名前を考えた。広く受け入れられるように、と思っている」と喜びをあらわにした。
新元素、名称案「ニホニウム」発表 他の三つの名前案も
森田さんとともに会見した共同研究者で理研仁科加速器研究センターの森本幸司チームリーダーによると名称案は3月、チームのメンバーの会合で提案され、全会一致で決まったという。
約3カ月間、新元素発見を認定する国際純正・応用化学連合(IUPAC)との取り決めで名称案を口外できずにいた森田さんは取材に対し「胸の内にためていた名前を語り合えるようになってうれしい」と語った。今後は、119番目以降の新元素など「まったく未知であるフロンティアを見つけたい」という。