沢井製薬の関東工場で働く従業員ら=千葉県茂原市、同社提供
後発薬大手の沢井製薬は13日、全国6工場で働く契約社員約700人を、7月1日から業務を限定した「正社員」にすると発表した。工場の正社員率は4割から8割に高まる。1年ごとの契約更新がなくなり、月給に退職金相当分が新たに上乗せされ、賃金が上がる。人材を確保して、生産体制を整えるねらいだ。
工場は鹿島(茨城県神栖市)、関東(千葉県茂原市)、大阪(大阪市旭区)、三田(兵庫県三田市)、九州(福岡県飯塚市)、第二九州(同)。薬の製造や包装ラインで働く契約社員のほとんどが対象になるという。機器の清掃や事務などで働くパートや派遣社員らは含まれない。
働く地域や仕事内容を限定した「工場正社員」として、少なくとも60歳の定年までは雇用する。工場で働く正社員は現在約800人いて、今回の約700人が加われば約1500人となる。今後は工場正社員としての新規採用もする。
フレックス勤務といった柔軟な働き方も選べるようになる。正社員を対象とする労働組合にも加入できる。人件費は増えるが、会社側は「大きな問題になる金額ではない」という。