■谷垣禎一・自民党幹事長
(自民党憲法改正草案は)たたき台として我々が野党の時にまとめたものだ。ただ、憲法改正の発議権は国会が持っている。そして、国民投票にかけるわけだ。やっぱり、国会の中の合意をどうつくっていくかが一番大事だと思う。私は少なくとも野党第1党と合意できるような内容を考えるべきではないかと思っている。
戦後の憲法になって70年経つ。その中には誰が考えても現実と乖離(かいり)している条文がいくつかある。それはきちっと直さないと。憲法を守れ守れと言っても空洞化してしまう。(民進党などは)立憲主義に反するとか言っておられるけれど、憲法と国民意識をすり合わせる努力が必要だ。
国民主権主義、基本的人権尊重主義、平和主義。我々もその基本は踏まえないといけないと思う。ただ、70年経つと間尺に合わなくなっている条文がある。例えば私学(助成)なんか、憲法の条文を読めば国庫から出せないようになっている。そこは、読んで字のごとく、とする必要があるんじゃないか。統治機構だっていろいろ考えていかなきゃならないところがある。現実におかしくなっているところから議論して改めようというのは、当然のことではないか。(NHK番組で)