16日午後1時15分ごろ、群馬県富岡市岡本の群馬サファリパークの男性職員から「従業員がクマに襲われている」と119番通報があった。職員の斎藤清美さん(46)=同市上小林=が、施設内で飼育していたツキノワグマに襲われ、病院に運ばれたが約2時間半後に死亡した。死因は出血性ショックだった。
県警や施設によると、襲ったクマは5歳のオスで体重160キロ。立ち上がると体長は160~170センチくらいという。施設内の「日本ゾーン」と呼ばれる場所で飼育されており、6~7頭ほどいるうちの1頭。
斎藤さんは一人で軽自動車を運転し、日本ゾーンの巡回や監視をしていた。車内にいるところを襲われたとみられるが、詳しい状況は不明という。軽自動車の運転席と助手席には、動物が車内に入ってこないようにするための安全バー(鉄製のパイプ)が取り付けられているが、見つかった時は運転席のバーは壊れていた。斎藤さんは1990年から勤務しており、日本ゾーンは約1年8カ月担当していたという。