男子団体で決勝進出を決め、スタンドの声援にこたえる吉村真晴=15日、リオ中央体育館、竹花徹朗撮影
悔し涙でもあり、うれし涙でもあった。15日、卓球男子団体準決勝で勝利を決めると、吉村真晴(まはる、23)は「目標だったメダルが決まった今は、とりあえずほっとした」と言葉を詰まらせた。その目から、自然と涙がこぼれた。
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この日は1番手としてシングルスに出場すると、ストレートで敗れた。「情けない試合をしてしまった」。落ち込んだところを救ってくれたのは、エースの水谷隼(じゅん、27)。2番手でストレート勝ちしてくれた。「重圧があったのに……」と感謝すると、丹羽孝希(こうき、21)と組んだ3番手のダブルスで勝利。最後は水谷のプレーを見つめた。
小学1年で高校生の大会に出場し、地元の茨城では「30年に一度の逸材」と騒がれた。2012年の全日本選手権。山口・野田学園高の3年だった吉村は、大会5連覇中だった水谷を破って優勝した。
脚光を浴びて、“天狗(てんぐ…