石原慎太郎・元都知事が在任当時の2008年、豊洲市場施設の地下利用に言及した発言が波紋を広げている。当時の都中央卸売市場長だった比留間英人氏が16日、「知事の指示で検討した」と発言。「職員の報告」とした石原氏の説明と食い違っている。
豊洲移転問題をまとめ読み
石原氏が08年5月の記者会見で紹介したのは、外部から寄せられたという研究者の案。「箱ですね、コンクリートの。(略)それを埋め込むことで、その上に、市場としてのインフラを支える。その方がずっと安くて早く終わるんじゃないかということでしたね」などと述べた。
石原氏は15日、「私は素人。(下から)報告受けて、記者会見で報告しただけ」と話した。
一方、比留間氏は石原氏が示した案について、「知事から『こういう案もあるが、どうか』と言われて検討した」と話す。ただ、工費が多額になりそうな見通しだったため、後日、「採用できませんでした」と報告。石原氏も了承したという。石原氏の方針がその後の地下活用案に影響したかどうかについては、「石原氏の案は採用されなかったので、その後の施設建設に影響はなかった」と話す。
当時、市場用地で検出された多…