女子ゴルフのマンシングウェアレディース東海クラシック(愛知・新南愛知CC美浜 6397ヤード=パー72 優勝1440万円)は18日、最終ラウンドがあり、テレサ・ルー(台)が通算18アンダーの198で並んだ全美貞(韓)とのプレーオフを制して今季2勝目、ツアー通算11勝目を挙げた。5打差の3位は昨年優勝のキム・ハヌル(韓)。前日3位の成田美寿々は鈴木愛、比嘉真美子らとともに4位。賞金トップのイ・ボミ(韓)は19位だった。
■2打差の窮地、冷静に乗り切る
緊張の糸が切れかけた。テレサ・ルーは13番の第1打でOB。ダブルボギーとしてしまい、通算17アンダーで並んでいた全美貞との一騎打ちから脱落したかに見えた。「(5番から)ずっとパーできて、一気に2打差。無理かなと思った」
だが、心のさざ波をすぐに静めた。自身は日本ツアー10勝の実績があるが、トーナメントリーダーはその上をいく通算23勝。「攻めるだけ。バーディーチャンスをつくれば、後は神様次第」。冷静に開き直れた。
直後の14番で約5メートルを沈めてバーディー。ロングの15番は狙い通りに2オン2パット。ここは全美貞もバーディーだったが、16番では13メートルをねじ込んで右の拳を何度も握り締め、18アンダーで再び首位に並んだ。気持ちを乗せたプレーオフの1ホール目で決着をつけた。
台湾代表としてリオデジャネイロ五輪に出場して16位。初めて経験した五輪のゴルフは「メダルはトップ3だけ。上にいくにはバーディーを狙うしかない」。おのずと備わった意識を、最大の勝負どころで呼び起こした。