メダルを手にポーズをとる(左から)田中まい、鹿沼由理恵、藤田征樹(まさき)、中島啓智=リオデジャネイロ、永島学撮影
リオデジャネイロ・パラリンピックの自転車男子個人ロードタイムトライアル(運動機能障害)で銀メダルを獲得した藤田征樹(まさき)らメダリスト4人が18日午前(日本時間18日夜)、リオ市内で記者会見した。3大会連続のメダルとなった藤田は「チームのメンバーや家族、そして職場、支えてくれた皆さんの犠牲や支えがあった大会。メダルを取って結果を出すことができ、満足している。胸を張ってもいいように思える結果だった」と振り返った。
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会見したのは藤田のほか、自転車女子タンデム個人ロードタイムトライアル(視覚障害)で銀メダルを獲得した鹿沼由理恵、鹿沼のパイロット選手の田中まい、競泳男子200メートル個人メドレー(知的障害)で銅メダルとなった17歳の中島啓智の4人。
藤田は3大会を通して「パラの期間は、短い間で感情の起伏、気持ちの浮き沈みがものすごく大きい。いい日もあれば悪い日もあり、泣く日もあれば、喜ぶ日もある。前回ロンドン大会、北京大会でも感じたが、これがやはりパラリンピックだなと。その中で、今までの大会より自分の成長をより濃く感じることができた。人としても選手としても、まだまだ強くなれるなという手応えを感じた」と話した。
鹿沼は「(メダル獲得は)私ひとりだけでなく、田中選手がいたからこそ、できたこと。スタート前にギア変速ができなかったトラブルが、さらに集中を高めて走るという、逆にいいパフォーマンスができたきっかけになった。悔し涙も流したけれど、メダルが取れて、うれし涙も流し、次につながるいい経験ができた」。パイロットを務めた田中は「鹿沼さんの夢であるメダル獲得ができ、ずごくホッとしている。この3年間挑戦してきたこと、パラリンピックに出場したことを本業の競輪にしっかりつなげていきたい」と抱負を語った。
競泳の中島は「目標の自己ベストを出してメダルを取ることが達成でき、幸せな気持ちでいっぱい」とうれしそうだった。
また、会見でいま一番食べたいものを聞かれると、「食べたいものはたくさんある。家族と一緒にご飯を食べたい」(鹿沼)▽「牛タンが食べたい」(田中)▽「おつかれさまとみんなで言いながら、少しお酒を飲みたい」(藤田)▽「和食。マグロが食べたいです」(中島)――などと話した。(永島学)