講演後、女性に逆さ眼鏡の使い方を紹介する東山篤規教授(右)=米マサチューセッツ州、小林哲撮影
人を笑わせ、考えさせた研究・業績に与えられる今年の「イグ・ノーベル賞」の受賞者による講演会が24日、米マサチューセッツ工科大(MIT)であった。知覚賞を受賞した東山篤規(あつき)・立命館大教授(65)と足立浩平・大阪大教授(57)のうち、東山教授が参加。前かがみになって股の間から後ろを見ると、実際より小さく感じる「股のぞき効果」について説明した。
東山教授は、日本から持参した、実験に使った上下左右が逆に見えるようにした「逆さ眼鏡」を示すなどして実際に股のぞきを披露。錯視の効果は、視野が逆転するからではなく、前かがみになったときの姿勢が影響していることを突き止めたことを紹介した。
会場からは「(仰向けに寝た状態で)両足を上げて股のぞきをしたらどうなるか?」「逆立ちをさせて実験してみては?」といった質問が出た。東山教授は「面白いので、来年やってみます」「(被験者に長時間、逆立ちさせることになるため)倫理的に問題がある。できません」などと答えていた。
また、「試したら色が変わって見えたが、どうですか?」との質問には、「たしかに色は変わります。2011年の論文に発表しています」。「宇宙空間で実験してみては?」との質問には、「私もぜひやりたいと思っています」などと述べた。