日新製鋼は4日、呉製鉄所(広島県)の補修工事をめぐり、日新と子会社の日新工機の設備担当者の計4人が、取引先2社と共謀して実体のない工事代金を架空請求する不正があったと発表した。不正な取引額は約8600万円。子会社の内部通報で発覚した。日新はこの日、広島地裁に不正をした社員らを相手取り損害賠償を求める訴えを起こした。
日新によると、不正をした4人は2012~14年、広島県内の取引先設備会社2社と共謀し、数百回にわたり架空請求や水増し請求をくり返した。夜間や突発的な補修工事は管理職の決裁が不要だったため、慣例を悪用していた。日新側の4人は、取引先から金品が贈られたり、過剰な接待を受けたりしていたという。