竜王戦七番勝負第1局に勝った渡辺明竜王。右は挑戦者の丸山忠久九段=京都市の天龍寺
開幕直前に挑戦者が交代となった将棋のタイトル戦、第29期竜王戦七番勝負の第1局は15、16の両日、京都市の天龍寺で指され、渡辺明竜王(32)が挑戦者の丸山忠久九段(46)に68手で先勝。2年連続通算11回目の竜王位獲得へ向け、好スタートを切った。
当初は三浦弘行九段(42)が挑戦者に決まっていたが、将棋ソフトの不正利用の疑いが浮上。その調査に絡んで今月12日に出場停止処分となり、挑戦者決定戦で三浦九段に敗れた丸山九段が繰り上げ出場となった。
日本将棋連盟は12月から「対局前に電子機器をロッカーに預ける」といった不正防止策を実施する。それに先立ち、今期竜王戦では金属探知機を用いた検査を導入。両対局者は身体や持ち物のチェックを受けてから対局に臨んだ。(深松真司)