米軍北部訓練場(沖縄県東村、国頭村)のヘリパッド移設工事を巡り、大阪府警の20代の男性機動隊員が差別的な暴言を吐いた問題で、大阪府警は「土人」などと発言した機動隊員を府警に帰還させた。20日から調査を始める方針だ。府警は「調査結果から、処分を検討する」としている。
特集:沖縄ヘリパッド移設
府警監察室によると、機動隊員は19日夜に沖縄を離れ、帰還。警備総務課は「発言が不適切なのは間違いない」としたうえで、当時の状況や発言の意味合いを確認するという。
また、別の場所で、工事に抗議する人たちに「シナ人」などと発言した20代の男性機動隊員についても、沖縄県警から大阪府警所属であると連絡があった。沖縄県警の調査が終わり次第帰還させ、府警が調査を始める予定という。
■警察庁長官「極めて遺憾」
米軍北部訓練場(沖縄県東村、国頭村)のヘリパッド移設工事現場に派遣された大阪府警の機動隊員が差別的な発言をした問題で、警察庁の坂口正芳長官は20日の定例の記者会見で「機動隊員の発言は不適切で、極めて遺憾だ」と述べた。そのうえで、「今後このような事案の絶無を期すとともに、適切な警備を行うよう指導を徹底していきたい」と語った。