全国唯一の財政再生団体・北海道夕張市で27、28日、同市と総務省、北海道の3者協議が開かれ、現在の財政再生計画を抜本的に見直す方針が確認された。地域資源の活用や持続可能なまちづくりなど七つの柱の振興事業が新たに盛り込まれ、これまでの借金返済一辺倒から大きくかじを切ることになる。振興事業で必要な100億円以上の事業費調達が課題だが、市は国などに支援を働きかける方針だ。
夕張市は国の管理の下、20年計画で借金返済を続けている。だが高い負担と低い行政サービスで人口減少も進む。破綻(はたん)から10年になるのを前に、鈴木直道市長は「このまま疲弊すれば借金返済もできなくなる」と財政再生計画の見直しを訴えた。菅義偉官房長官が3月8日の会見で「(夕張市の)住民が希望を持って生活できるよう、政府としてしっかり支えていきたい」と述べるなど、官邸側も協力的な姿勢を示していた。
今回の3者協議では、かつて炭…