参院本会議で外遊の成果を報告する安倍晋三首相=25日午前10時4分、岩下毅撮影
安倍晋三首相は25日午前の参院本会議で、米国でのトランプ次期大統領との会談や、ペルーでの環太平洋経済連携協定(TPP)首脳会合について報告した。首相はトランプ氏との会談について「様々な課題について私の基本的な考え方をしっかり申し上げ、温かい雰囲気の中、大変充実した意見交換ができた」と語った。ただ、具体的なやりとりは、「今回の会談は非公式であり、差し控える」と述べた。
「信頼できる指導者と確信」安倍首相、トランプ氏と会談
首相はまた、TPP首脳会合について「TPP協定の高い戦略的、経済的価値とそれぞれの国内手続きを進めることを確認した」と説明。「米国の大統領選後の状況を受け、国内手続きをやめたり、遅れさせたりしようとする国は一つもなかった」と強調した。
一方、北方領土問題をめぐり、ロシアのプーチン大統領とペルーで会談したことを報告した。「日ロの平和条約の問題はたった1回の首脳会談で解決できるような簡単な問題ではない。首脳間の信頼関係がなければ解決しない問題であり、私自身がプーチン大統領と直接やりとりし、一歩一歩着実に進める考えだ」と述べ、12月の山口県での会談に期待を示した。