2008年に暴力団幹部の男性を殺害したとして、福岡県警は25日、指定暴力団福博会(福岡市)傘下組織組長の藤木博志容疑者(50)=福岡県宇美町障子岳南2丁目=ら4人を組織犯罪処罰法違反(組織的な殺人)の疑いで逮捕し、発表した。県警は4人の認否を明らかにしていない。
暴力団犯罪捜査課によると、藤木容疑者らは08年6月21日、組織的な活動として、福岡市中央区の路上から福岡県志免町に移動する車の中で、福博会傘下組織の幹部だった菅竜二さん(当時30)を刃物で刺すなどし、殺害した疑いがある。
捜査関係者によると、菅さんの遺体は見つかっていない。県警は別の事件で逮捕した関係者の供述などから、殺人事件と断定。捜査の過程で藤木容疑者らの関与が浮上した。
県警は、藤木容疑者らが殺害後に遺体を遺棄したとみているが、死体遺棄罪は公訴時効(3年)を迎えている可能性が高いという。
福博会は福岡市博多区千代5丁目に本部を置き、国内最大勢力の山口組と親睦がある暴力団。県警によると、県内の勢力は昨年12月末時点で計240人。