ふるさと納税で10万円以上寄付した人がもらえる松井一郎知事の感謝状のイメージ=大阪府提供
財政難が続く大阪府が、現場の知恵を生かした収支改善の方策を考えようと、初めて職員から意見を募ったところ、723件が集まった。地道な「節約術」が多く寄せられた一方、府の「看板政策」の見直しを求める声も上がった。
府財務部が4、5月、府警職員や教職員を除く職員約9800人を対象に、匿名でアンケートをした。
提案には、机の中に眠る事務用品の発掘やコピー用紙の削減といった身近な倹約策が目立ち、「予算消化のための文具購入も散見される」という指摘があった。「必要のない残業の削減」「年俸制にする」など働き方の見直しや、府施設にある絵画を売却するという提案もあった。「公務員の習性として予算要求を必要以上にしてしまう」という反省の弁もあった。
橋下徹知事時代に始まった政策の修正を求める声も寄せられた。橋下氏が導入した私立高校の授業料無償化には「税投入の公平性の観点から見直すべき」など再考を求める意見が約15件。府が6年前に分庁舎として利用を始め、約1900人の職員が働く大阪湾岸部の「咲洲(さきしま)庁舎」からの撤退を求める声は、約25件に上った。「幹部職員らの大移動」など効率の悪さを指摘する意見が相次いだ。
「ふるさと納税」の質素な返礼…